1杯のコーヒーになるまでに〜中編〜

【軽井沢コーヒーカンパニー オンラインストア】
https://karuizawa-coffee.com

皆様こんにちは。

KARUIZAWA COFFEE COMPANYの板倉です。

前の記事では「1杯のコーヒーになるまでに〜前編〜」

という事で

コーヒーの起源から精製方法までを書かせて頂きました。

1杯のコーヒーになるまでに〜前編〜
【軽井沢コーヒーカンパニー オンラインストア】この1杯になるまでにどんな事を経ているのか。皆様こんにちは。KARUIZAWACOFFEECOMPANYの板倉です。コーヒーは好きで飲むという方は多いかと思います。事実私も好きで飲んでいます。し...

今回は中編ということで、焙煎から「1杯のコーヒーになるまでに」について、工程などをお話しさせて頂きます。

この部分からは軽井沢コーヒーカンパニーも多くの事で携わらせて頂いている部分です。

普段皆さまにご購入いただくコーヒー豆が、どのようにして商品化されているかも知っていただけると思います。

知っていらっしゃる方も、知らない方も是非目を通していただければ幸いです。

まずは、コーヒー屋さん泣かせの。。

ピッキング

についてです。

ピッキングのイメージ

さて、コーヒー豆は前編までで書かれていた様々な経路を経て、ここ軽井沢コーヒーカンパニーに到着します。

コーヒー豆を届けてくださる様々な方に感謝です。

ここからすぐさま焙煎して袋に詰めて販売!というわけにもいきません。

コーヒー豆は生産者さんたちが大切に育ててくださっていても、中には虫に食われていたり、カビてしまっていたり、不純物が混入していたりと様々なことがあります。

そんな欠点豆や不純物を取り除く作業がピッキングです。

少量づつ、バットなどに広げて。。

猿の毛繕い見たく目を凝らしながら取り除いていきます。

根気のいる作業です。

さらに厄介なのは、焙煎後にしかわからない欠点豆もあるという事。

まずは焙煎前、そして焙煎後にピッキングをし、出来るだけ欠点豆・不純物を取り除きます。

こんな地道な作業を毎日毎日して、皆様に美味しくコーヒーをお飲みいただけるように努めております。

焙煎方法

焙煎方法・焙煎機には大きく分けて3つあります。

「直火」「半熱風」「熱風」です。

それぞれにどんな特徴が出るのでしょうか。

【直火焙煎】

バーナーなどから出る火で、直接コーヒー豆を熱して焙煎していく方法です。

独特なコゲ臭と苦味が特徴です。

直火焙煎はとても繊細で、豆の芯までムラなく火を通すことがとても難しいです。

よくご自宅で、コンロの火で手網焙煎をされていらっしゃる方もいますが、この方法も直火焙煎ですね。

【半熱風焙煎】

直火とは違い、直接火を当てることなく熱して焙煎する方法です。

直接火を当てないので、直火ほどの焦げ感もなく、コーヒーの個性をダイレクトに出し、尚且つ焙煎を安定させる焙煎方法でもあります。

【熱風焙煎】

火を使用せず熱源が電気で、熱い風で焙煎していく方法です。焙煎ムラが出づらく、豆の芯までしっかりと焙煎されます。

火を使わずに焙煎するため、クリアで香り高いコーヒーが仕上がります。

当店もこの方法の焙煎機で焙煎しています。

焙煎度合い

先述の焙煎方法の違いはありますが、ここからは焙煎度合い(ロースト)の違いです。

「浅煎り」や「深煎り」と言った言葉を聞いたことのある方も多いと思います。

これは簡単にいうと焙煎時間の違いです。

時間の違いにより、コーヒー豆の焼け具合が違い、この差で個性や風味を出していきます。

この焙煎度合いについては簡単に5種類に分けてご案内いたします。

【シナモンロースト 浅煎り】

シナモンローストは名前の通り、シナモン色。焙煎がかなり浅いのでコーヒー豆の青臭さが残っており、実際にこの焙煎度合いで飲まれる事は殆どありません。本当に酸味が好きな方で、この焙煎でも飲めるようなコーヒー豆では、たまにご注文頂くこともあります。

【ミディアムロースト 中煎り】

アメリカンコーヒーなどに使われることが多い焙煎度合いです。シナモンローストより香ばしさと酸味・苦味が出てきて、かなりマイルドなコーヒーに仕上がります。

【シティーロースト 中深煎り】

一般的な焙煎度合いです。様々な産地のコーヒーではとてもバランスの取れた風味・香味を出せます。しかし強い苦味が出る事はなく、バランス・飲みやすさ重視のコーヒーに仕上がります。

【フルシティーロースト 深煎り】

一般的に深煎りと言われる焙煎度合いです。ほんの少しコーヒー豆に油が浮かぶほどの焙煎で、落ち着いた酸味と苦味をお楽しみいただけます。苦味のお好きな方に好まれる焙煎度合いです。

【フレンチロースト やや深煎り】

コーヒー豆に油が浮き、豆の色も黒に近い焦茶になるほどの焙煎度合い。酸味は殆どなく、強い苦味と香味があります。アイスコーヒーやミルクメニューに使われる事も多い焙煎度合いです。

焙煎作業

ここからいよいよ焙煎です。コーヒー豆にはそれぞれ国や地域、銘柄に味や香味に特徴があります。

それをいかに引き出すか。それをいかに生かすか。

どのようにブレンドし配合して、想った味に近づけるか。

本当に楽しい作業です。

当店は先述にもある通り、熱風焙煎機を使用しています。

各豆や配合に合わせ、幾重にもプログラムを組み、焙煎していきます。

当店の焙煎機は一回の焙煎で1kgが最大です。

しかし、1kg焙煎したからと言って1kgが仕上がるわけではありません。

コーヒー豆は焙煎すると、水分量がさらに抜け、体積は大きくなりますが重さは減ります。

1kgを焙煎すると、焙煎度合いにもよりますが800~850g程になります。

それをさらにピッキングすることで約700gの仕上がりになります。

この700gがお客様にお届け出来るコーヒー豆となります。

ちなみに、ピッキングしたいわゆる「欠点豆」は、ディスプレイに使ったり、看板を作ったりと様々に使わせて頂いております。

今後は欠点豆を焙煎し、一度抽出したものを乾燥させ消臭剤にするなど、様々に使用していきたいと想っています。

パッケージング

当店では、パッケージングを全て手作業で行なっております。

100gパッケージからドリップバッグまで、全て手詰めです。

一回一回スケールで量り、袋詰めをしていきます。

機械に頼ることは効率も良くメリットはたくさんありますが、設備投資も必要になってきます。

ただやはり、一つ一つ手で詰めて、思いを込めて作らせて頂いているからこそ、皆様に美味しいコーヒーをお届け出来ると思っています。

次回に続きます

さて、ここまではピッキングから焙煎作業、また弊社の商品がどの様にして仕上がるかを簡単ではありますが書かせて頂きました。

ここからが皆様がご家庭でもよくやられる事が多い抽出作業に入ってまいります。

それにしても「1杯のコーヒーが出来るまで」には、こんなにも様々な人が携わり、手間をかけ、時間がかかるのですね。

知らないで飲むコーヒーと知って飲むコーヒー、どちらが嗜好品としての意義があるでしょうか。

たかがコーヒー、されどコーヒーです。

それでは、次回では焙煎からお伝えさせていただきますね。

ただ「飲むもの」から「楽しむコト」へ。

「このコーヒーと過ごす時間が、幸せでありますように。」

KARUIZAWA COFFEE COMPANY
Kazuyuki Itakura

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