1杯のコーヒーになるまでに〜後編〜

【軽井沢コーヒーカンパニー オンラインストア】
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皆様こんにちは。

KARUIZAWA COFFEE COMPANYの板倉です。

前の記事では「1杯のコーヒーになるまでに〜中編〜」

という事で

コーヒーの焙煎から、パッケージングまでを書かせて頂きました。

今回はいよいよ後編ということで、皆様にとっても多く触れる部分かと思います抽出から「1杯のコーヒーになるまでに」について、お話しさせて頂きます。

この部分は本当に十人十色です。

ここまで来るには様々な工程がありましたね。

様々な人たちが関わってきましたね。

長き道のりでした。

知っていらっしゃる方も、知らない方も是非目を通していただければ幸いです。

豆の挽き方の違い

コーヒー豆を挽く時、抽出方法や器具によって大きく分けて5通りの挽き方があります。

この挽き方一つで、味も変わってきます。

また抽出方法によってマッチする挽き方もあります。

今回の記事では、ペーパードリップを想定してお話していきますが

ここでは基本的な挽き方とマッチする抽出方法を見ていきましょう。

粗挽きのコーヒー粉

【粗挽き】

粗挽きは、ざらめ糖ほどの粒度に挽いたコーヒー豆を言います。

主にキャンプなどで人気のある「パーコレーター」などで抽出する際に使用される粒度です。

挽き目が荒く、金属フィルターを使用する際に粉が抽出したコーヒーに落ちづらいので、コーヒーを飲んだ際の口に残るザラザラ感が苦手な方は粗挽きでお試しいただくのもいいかと思います。

またペーパードリップの際は、粗く挽く事によりお湯を注いだ際粒の隙間をお湯が早めに落ちる為、すっきりとした味わいになります。

キリマンジャロやモカなど酸味に特徴のあるコーヒーをペーパードリップする際に、1杯分あたり36g程を粗挽きにし、後は普通のペーパードリップと同じ方法で抽出すると、酸味や華やかさが特徴を増し、普段と違ったコーヒーをお楽しみいただくこともできます。

是非お試ししてみてください。

【中挽き】

中挽きは、フレンチプレスやネルドリップなどの抽出方法で良く使用される挽き方です。

またペーパードリップでも使用されます。粗挽きより粒度が細かいため、程よくコクや深みを引き出す抽出ができます。

【中細挽き】

中細挽きはグラニュー糖ほどの粒度で、主にペーパードリップでの抽出に使用されます。当店もテイクアウトコーヒーなどでは中細挽きのコーヒーを使わせていただいております。

コーヒーメーカーなども、この挽き方をお薦めしています。

一般的にはこの挽き方が最も多く使われているようですね。

【細挽き】

細挽きは水出しコーヒーの際に使用することの多い挽き方です。グラニュー糖と上白糖の中間程の粒度です。

ペーパードリップなどでは抽出速度が遅くなり、それによって雑味やエグ味が出やすくなってしまいます。

しかし水出しコーヒーなど低温抽出の際は、コーヒーの成分を引き出しやすくするためこの挽き方にし、成分を抽出しやすくします。

【極細挽き】

極細挽きはエスプレッソで使用される挽き方で、上白糖のような粒度の挽き方です。

エスプレッソのような短時間で抽出する方法には適していますが、ペーパードリップのような時間の掛かる抽出ですと渋味や苦味が強く出てしまいます。

トルココーヒーと言われる、イブリックで抽出する際にも、この極細挽きが使われます。

お湯の温度の違い

コーヒーの味は、お湯の温度でも変化してきます。

焙煎度合いや銘柄、各コーヒーの特徴を活かし、自分好みを探すのも楽しいですね。

高温のお湯で淹れる場合は、苦味やコク、渋味が全体的に混ざり合い、しっかりとした味のコーヒーになります。

雑味も出ますが、しっかり目の味がお好きな方は高温で入れるのが良いでしょう。

推奨は90度〜95度です。

また、一方で低い温度のお湯での抽出は、苦味などが抽出されにくく、酸味や甘味は抽出されるため、酸味や甘味の味わえるコーヒーになります。

推奨は80度~85度です。

抽出方法による味の違い

抽出方法は実に様々な方法がありますが、今回は大きく4つの方法をお話しさせて頂きます。

【フレンチプレス】

フレンチプレスは比較的誰でも簡単に抽出できる方法です。味のバラつきが少なく抽出が可能です。

まろやかな口当たりで、香り豊かなコーヒーが抽出できます。

コーヒーの油分や雑味なども全て抽出するため、コーヒーの味を評価するカッピングにも近い味が出ると思っています。

【サイフォン】

サイフォンで淹れるコーヒーはマイルドで柔らかな口当たりのコーヒーが楽しめます。

フレンチプレス同様、粉を直接浸漬する方法ですので濃い味になるとお思いの方もいらっしゃいますが、いわゆる浸漬法の抽出はすっきりまろやかな味わいのコーヒーになります。

【ネルドリップ】

布製のフィルターで抽出するネルドリップ。ペーパードリップ同様抽出をコントロールできる抽出方法です。やや上級者向けのドリップのイメージです。

ペーパーより目が粗いネルを使用することにより、口当たり柔らかく、まろやかな味わいのコーヒーに仕上がります。

そして、このネルの保管が大変です。水洗い後は水に浸けて保管します。これは抽出しない日も保管に使用する水を定期的に入れ替える必要があります。

ちょっと気を抜いたらカビが生えていた。。というお話も聞きます。

こういう意味でも、ネルドリップはペーパードリップよりあらゆる面で手間と技術がかかります。

でも美味しい。

【ペーパードリップ】

ポピュラーなペーパードリップは、ペーパーがコーヒーの油をカットし、それでいて浸漬法よりもコーヒーの成分が溶け出しやすいためコクのあるしっかりとした味わいが楽しめます。

抽出の速度やドリッパーの穴の数、形状によって抽出速度や味わいをコントロールできる抽出方法でもあります。

個人的には一番好きな抽出方法で、当店でもこの方法を主に抽出させて頂きております。

完結編に続きます

さて、後編まで続きました「1杯のコーヒーになるまでに」は、次の記事で最終となります。

これまでコーヒーはどのような経過を経て、1杯のコーヒーになるのかを大雑把ではありますが、話して参りました。

次回は一連の流れをおさらいして、1杯のコーヒーになるまでをお話しします。

当店ではペーパードリップで抽出させていただいておりますので、当店の1杯のコーヒーがどのような経過を経ているのか。

そんなお話しです。

前回も書いておりますが、「1杯のコーヒーが出来るまで」には、こんなにも様々な人が携わり、手間をかけ、時間がかかるのです。

知らないで飲むコーヒーと知って飲むコーヒー、どちらが嗜好品としての意義があるでしょうか。

たかがコーヒー、されどコーヒーです。

それでは、次回では全体的な流れをお話しさせて頂きます。

ただ「飲むもの」から「楽しむコト」へ。

「このコーヒーと過ごす時間が、幸せでありますように。」

KARUIZAWA COFFEE COMPANY
Kazuyuki Itakura

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